上部組織の部署から下部組織にいる私たち(たぶん「たち」)に出される指示には、何度も落胆させられてきました。
その落胆の理由は、とても難しい文面表現になってしまっているからなのです。
我々読者に誤解を与えたり理解を妨げたりしているというところに、とてもつらい思いをした記憶があります。
ある程度は残念な文章であっても以下の4つを改善することができれば、公務員の文章はさらに分かりやすくより明確で伝わりやすい文章に改善することができるかもしれません。
ちなみに今回はどうして「7位から4位までなんだ?」と思われましたよね。
他の順位に比べて私の心に刺さったのがこのページだったことから、これを選ばせていただきました。
☆ジチタイワークス「読み手に伝わる文章とは」 https://jichitai.works/article/details/2656?=mgn_2640
第7位:品詞がバラバラ

文中で複数の事柄を並列して記述する際に、それぞれの言葉の品詞が統一されていないケースが多く見られます。
例えば「調整と連絡を行う」のように名詞と名詞を組み合わせるのが適切であるにもかかわらず、「調整し連絡を行う」といったように動詞が混在していると文章全体のリズムが崩れて読みにくくなります。
言葉の品詞やレベルを揃える意識が重要です。
第6位:言葉足らず
書き手自身が内容を深く理解しているために、読み手への説明が不十分になることがあります。
専門用語の羅列や前提知識の省略は、読み手の理解を阻害します。
常に「なぜこれを行うのか(目的)」と「具体的にどうするのか(手段)」を明確に記述し、読み手がスムーズに内容を把握できるよう説明責任を果たす心がけが必要です。
第5位:登場人物があやふや

文章の主語が省略されているために、誰がその行動を行うのか誰がその状態であるのかが不明瞭になることがあります。
これにより読み手は余計な推測を強いられ、ストレスを感じます。
「誰が?」と自問自答しながら丁寧に文章を作成する習慣をつけ、主語を明確にすることで読み手の誤解を防ぐことができます。
第4位:息継ぎの回数が極端

読点(、)の打ち方については多くの人が迷いを抱える傾向があり、打ちすぎるケースもあればほとんど打たないケースも見られます。
読点は息継ぎのためではなく、作り手の意図を明確にするためのものです。
長い主語の後に、意味の区切りや複数の解釈が生じる箇所がどこにあるかを意識します。
安易に読点を打ってしまうと、かえって文章の解釈を妨げてしまいます。
でもたまには息継ぎさせてくださいね。
公務員が公務員向けに作成される文書

下に挙げた「法令解釈通達」や「告示」は国税庁から各地の国税局などに発せられるものです。
みなさん勇気を出して、試しにページの下部にある「全体版」をご覧になってみてください。
ただでさえ大本の法律の名前が「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」と長ったらしい中、その法律に基づいた「法令解釈通達」はその法律の取り扱いを定めるものになっています。
☆国税庁「電子帳簿保存法取扱通達の制定について」
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/sonota/030628/index.htm(ホームページ)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/sonota/030628/pdf/01.pdf(全体版PDF)
こういった文章に出くわした時の読み方のテクニックを、私が現職であったときの宮坂先輩は私にこう教えてくれました。
「全体を読んですぐに理解できないときは、たとえば文中でくくられているかっこ書きを鉛筆で薄く抹消してから読むとその文章が何を言っているのかが見えてくる。」と。
そういうことを作り手が最初からやってくれればいいのに、もう!