映画批評「劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~ 南海ミッション」

 私は映画館で見終わった後には、これから公開される作品で特に目に止まった作品のチラシを持ち帰るようにしています。

 その時にこの作品のチラシが目に入り、そこからこの作品に興味が沸き、先日鑑賞してきました。

 ちなみにテレビで放送されていたことは知っていましたが、私は全く観たことはありません。

☆劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~ 南海ミッション https://tokyomer-movie.jp

目次

のどかな島の暮らしが一変

 劇場版第2弾である今回の舞台は「南海(鹿児島県と沖縄県にまたがる南西諸島一帯)」です。

 鈴木亮平が演じる主人公喜多見チーフドクターら2人は、新たに設立された「南海MER」へ出向していました。
 そんな南海MERが近海をパトロール航行中のある日、鹿児島県諏訪之瀬島にて大噴火が発生します。
 大半の島民は港までの避難が完了しましたが、病気やけがをしている人たちがまだ島に残っています。

 そこで隊員たちは救助に向かおうとしますが、噴火口からは断続的に噴石が飛来しているため島には近づけません。上陸は困難を極めています。
 自衛隊や海上保安庁のチームが到着するのはあと数十分かかるとのこと。
 喜多見チーフは隊員たち一人ひとりの意見を集約。決死の思いで上陸し、逃げられなくなった島民を救出することを決めるのです。

 孤立してしまった離島での救出劇は東京のような都会とは違う環境であり、予想以上にスケールの大きなレスキューシーンが次々と展開されます。

手に汗握るハラハラドキドキの展開

 印象的だったのは、単なるアクション映画ではなく「人を助ける」というテーマがしっかり描かれていたことです。

 派手な爆発や緊迫の現場の裏で、仲間同士の信頼や葛藤が垣間見えます。

 「死者を一人も出さない」という使命のもとで演じられる登場人物の行動に説得力があり、感情移入できました。

 命がけで患者を救おうとする喜多見チーフドクターを支える頼もしい隊員たち。そして厚生労働省本省から指示を出す冷静沈着な元隊員の音羽統括官。これは賀来賢人が演じています。

 それぞれのキャラクターの葛藤や成長が丁寧に描かれていました。

少しだけネタバレ?

鹿児島市中心部より桜島を望む

 ラストの場面での桜島を眺めるシーンでは、2017年から2018年に放映されたNHK大河ドラマ「西郷どん」が思い起こされます。
 そのドラマでも主人公の西郷隆盛役を演じた鈴木亮平から「懐かしかあ」とか「やっぱり桜島は大きいな」というセリフを期待したのは私だけではないはず。

☆NHKアーカイブス「大河ドラマ 西郷どん」 https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009050861_00000

超特報

 今回の「南海ミッション」は最後まで息をのむように楽しめます。
 「人を助ける仕事ってすごいな」とその勇気に胸が熱くなり、映画館を出るときは心の中で自然と「MERありがとう」とつぶやいていました。

 ところで「横浜」「南海」に続く劇場版第3弾の情報が本日(9月5日)から公開されるようです。これがなんと現在公開中の「南海ミッション」の中の超特報として。
 「すでに見た人ももう1回劇場へお越しください」という意味なんでしょうね。

☆劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~ 南海ミッション「NEWS」 https://tokyomer-movie.jp/news.html#20250905001

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