これまで先代の人たちが様々なところで道を作ってくれました。
その後時代が進むと、人道から発展し「水道」「馬車道」「鉄道」「車道」というものが生まれます。
そして現代ではECサイトの普及によって宅配トラックが頻繁に駆け巡っています。
すべての道はローマに通ず
道といえば、時代を遡るとローマ街道です。
紀元前から数百年にわたって地中海やヨーロッパを支配していたローマ帝国によって作られた街道の総称です。
その街道のうち、最初に作られた街道としてイタリア半島に作られたのがアッピア街道です。
ローマ帝国
中央のロングブーツの形をしたイタリア半島にある水色の線です。
アッピア街道の石畳み
現在の石畳の路面はデコボコしていますが、作られた当時はピッタリと隙間なく合うように石が敷き詰められていました。今イメージするとレンガ敷きの歩道でしょうか。
日本で作られていた城門と城郭に続く道や、その城壁でも見受けられます。
音楽に詳しい方ならレスピーギ作曲の「ローマの松」「アッピア街道の松」という曲のタイトルが浮かびますよね。
私は演奏したことがあります。
この業界では「おいしい」とされるバスクラリネットパートで。
時は戦国
北国大名であった上杉謙信や柴田勝家は他国を往来する際、雪が積もる冬場は領国に帰れなくなることを見越して移動しなければなりませんでした。
1582年6月に起こった本能寺の変の知らせを聞いた羽柴秀吉は明智光秀を討つべく、(この時はきっと雪は関係なかったでしょうが)すぐに動けない状況だった北国大名その他の大名を横目尻目に山陽道をひた走る「中国大返し」を敢行したのです。
その道中では今でいう高速道路のSAやPAのような休憩場所が足軽たちのために設けられ、道路は人馬ともに通りやすくなるように拡幅工事がされたと言われています。
やがて徳川家康の時代になると江戸を中心に五街道が整備されます。
参勤交代が始まると、さらに新しい街道が整備されていきました。
新幹線と高速道路
太平洋戦争が終わった昭和時代後期は高度成長期に入ります。
東京オリンピックの開催や日本列島改造論によって新幹線の建設が始まりました。
この流れは今も続いており、都道府を除く43県の大半の県で新幹線の停車駅が作られています。
2022年に西九州新幹線が開業し、今年は北陸新幹線が延伸しました。
そして高速道路も延伸。海があって今まで行き来のできなかった区間にはいくつもの連絡橋が作られ、高速道路とつながります。
この時代以降、日本の「道」を守るのは人だとは言えなくなりました。
昔は「獣道」「林道」「人道」だったところに乗り物がたくさん走っていては、生身の人は歩けません。
人口の減少とネット環境の広がり
残念ながら現代は、交通事業者が持っていたはずの「道路を守る」力が今もあるとは言えません。
鉄道やバスは人口の減少に伴い、利用者が減少。
原因はモータリゼーション(車社会化)かと思いきや、ネット環境の発達が拍車をかけてきました。
そもそも移動しなくてもいい社会が一部で進みつつあるのです。
ECサイトの普及がその社会を作る一端となっています。
こういったところに「アフィリエイト広告」が貼り付けられればガッポガッポ収入が得られるんでしょうが、どうやればいいのかがまだよくわかっていません。
道については他にもいろいろ思い当たるのですが、また次の機会に。
「奥の細道(松尾芭蕉)」 「北海道」 「国土強靭化計画」