決算書で嫌われがちな減価償却

 テレビを見ていて、そこで事業者が利用するレンタカーの利点について紹介がされていました。

 その一つに「減価償却が不要なため財務的に有利」である旨の項目がありました。

 減価償却はしないほうがいいものなのでしょうか?

 そして、決算書で注目すべき数値は何なのでしょう?

目次

何はさておき

 まずは売上高です。

 会社がどれだけ商品やサービスを販売しているかを示します。

 事業の規模や成長性を測る基本的な数字です。

 売上が増えれば利益の可能性も高まり、事業の安定性が向上します。

だけど利益も欲しい

営業利益

 本業でどれだけ稼げているかを示します。

 本業に経費がかかっていても、効率よく利益を生み出しているということです。

 販売費や一般管理費がたくさん計上されれば、この数字以降の数値は小さくなります。

 もしテレビで言っていたように減価償却費が計上されなければ、逆にそれだけ営業利益は大きくなります。

経常利益

 本業に加えて金融収支(受取利息や支払利息など)を含めた収支が経常利益です。

 本業以外の安定収益も反映され、総合的な経営の健全性が高いことを示します。

当期純利益

 最終的に会社が手元に残した利益です。

 ここに決算書の評価の注目が当たりやすいところです。

 しかしこの純利益が大きくなるということは、株主への配当や税金の金額を増やすことになります。

☆武蔵コーポレーション株式会社(さいたま市大宮区) https://www.musashi-corporation.com/online/real-estate-investment/deficit

もっと見てもらいたいところ

総資産

 会社の持つ資産全体の規模を示します。

 事業の成長や投資の可能性を見る指標ですから、資産(資金)が多ければ多様な事業展開や成長の余地があります。

自己資本比率

 総資産のうち、株主の出資や内部留保による資本の割合を示します。

 自己資本比率が高いということは借金に依存していないということです。

営業キャッシュフロー

 実際の現金の流れであり、本業でどれだけ現金を生み出しているかを示します。

 キャッシュフローがプラスかつ多いほど、会社は短期的な資金繰りに困ることなく事業を展開できます。

健康診断の数値みたいなもの

 決算書にはさまざまな指標や数字があり、それぞれの「大きい方が良いかどうか」という基準は何を重視するかによって異なります。

 会社の健康状態や経営の方向性を判断するためには、目的や状況に応じて見るべき数字が変わります。

 例えば、売上高が大きくても利益が小さい場合や借入金が多すぎる場合は注意が必要です。

 業種や市場環境によっても理想的な数値は異なります。

 したがって最終的にはこれらの数字を組み合わせて、会社の強みや課題を総合的に分析することが大切です。

 目的に応じて適切な指標を選んで、その事業者の全体像を把握しましょう。

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