発信しない勇気(SNS時代の表現のあり方)

 SNS全盛の時代。

 思ったことや感じたことはすぐに発信するのが当たり前になりました。

 でもそんな時代にあえて発信しないと決めている人がいます。

 『鋼の錬金術師』で知られる漫画家・荒川弘(ひろむ)さんです。  

 彼女が語るSNSで発信しない理由には、創作を大切にする強い信念とプロフェッショナルとしての覚悟がありました。

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漫画の良さを守るために

「見ざる聞かざる言わざる」? わたしは猿じゃないわよ!

 荒川さんは面白いことを思いついてもSNSではつぶやきません。

 なぜなら、それをつぶやいてしまうと「漫画力を放出」してしまうからだと言っています。

 だからこそ、あえて黙っているのです。

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SNSがネタ帳になってしまう

 SNSで面白いことを言うのはネタ帳を公開するようなもの。

 作品の中で使える大事なネタをSNSで消費してはいけない。

 創作のアイデアはその時はまだ形になっていないからこそ価値があります。

 誰にでも見せるものではありません。

 私のこのブログも作る前に思い付いたネタを自分でFacebookかどこかに上げてしまったら、ブログの価値が無くなると思います。

 まさか私のネタ帳を見たい人なんていないでしょうけど。

言いたいことは作品で伝える

こんなかんじの人も出てますよね

 『ジョジョの奇妙な冒険』の作者である荒木飛呂彦(ひろひこ)さんもSNSでは多くを語りません。

 彼は「言いたいことがあるなら漫画で言うべき」「炎上するなら作品で炎上すればいい」と語っています。  

 荒川さんも発信の手段を作品に集中させることで、自分の表現を守り抜いています。

時代に沿うのではなく

 SNSでの発信が一般化している時代において、こういった姿勢は逆に目立ちます。

 しかしそれはただの沈黙ではありません。

 自分の内側でじっくり考え、表現すべきときに作品として形にする。  

 その選択は時代遅れではなく、表現者としての誇りあるスタンスです。

 今だからこそ発信しないことに意味がある。

 荒川さんたちの言葉は、そんな沈黙の力を私たちに教えてくれます。

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