先日「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家野崎幸助氏が死亡した事件の裁判員裁判が行われ、和歌山地方裁判所での被告への判決は無罪となりました。
「疑わしきは罰せず」の原則が守られたと言われています。
そのニュースで疑問に思ったことがありました。
今回の裁判員を務めた男性が記者会見に出席して、どういう検討がされたのか記者からの質問に答えていたからです。
裁判員の役割
市民が裁判に直接関与する仕組みとして、裁判員制度が平成21年(2009年)に導入されました。
裁判員は重大な刑事事件(殺人・強盗致傷・放火など)について、裁判官と一緒に被告人の有罪・無罪や刑罰の内容を判断します。
ここでは証拠書類を取り調べながら証人や被告人に質問をし、一般市民の視点を持って公正な判断を下すことが求められます。
裁判員の仕事が大変とされる理由
重大な事件の内容を知って証拠や証言をもとに判断するのは、重いプレッシャーになります。
法律や証拠に基づいて判断するため、法律用語や刑法の基礎知識が必要になる場合もあります。
証拠の分析や論点を理解するのに数日から数週間にわたる時間やその間の集中力が求められ、仕事や生活にも影響が出るでしょう。
死刑や無期懲役といった重い刑罰が関わる場合は、特に心理的な負担が大きくなります。
裁判員がテレビに出演
その裁判で裁判員を務めた男性が記者会見での質問に対して堂々と答えている様子をNHKテレビ「ニュース7」で見ました。
現在投稿されているNHK「NEWS WEB」を見るとその要旨があります。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241212/k10014665751000.html
裁判員にも公務員のような守秘義務があることを大まかにでも知っていた上で違和感を持ったので、調べてみました。
最高裁判所ホームページの裁判員制度「Q&A」によると、評議の秘密は漏らしてはいけないとある一方で裁判終了直後の裁判所内で実施される記者会見は禁止されていません。
その場合は裁判所の担当者が同席して、守秘義務違反に抵触するおそれがあるときは指摘・注意を受けることとされています。
まさか強制されることはないでしょうから、裁判員を務めた本人さえやる気があれば会見はできるということでしょうね。
これには広く裁判所制度の姿を明らかにするという考えがあるとのこと。
守秘義務 https://www.saibanin.courts.go.jp/qa/index.html#q06
記者会見 https://www.saibanin.courts.go.jp/qa/index.html#c9_5
裁判員を経験する意義
裁判員制度は市民が司法に参加することにより、社会の公正や透明性を高める目的があります。
もし裁判員に選ばれると不安を感じることがあるかもしれませんが、周囲のサポートを受けながら進めることで乗り越えられます。
裁判員の仕事は確かに責任が大きく大変な部分があります。 しかしその経験が社会を支える重要な役割を担うものとなり、個人にとってもきっと貴重な学びや社会貢献の機会となるでしょう。
私はやってみたいです。だけどいつまで経っても通知すら来ないんですよね。
そもそも候補者名簿に載ってないのかな? 「役に立ちそうにない」リストの中?