昭和62年に日本テレビで放送された「第11回アメリカ横断ウルトラクイズ」の優勝賞品は、ニューヨークやボストンよりも北のカナダ東海岸にあるノバスコシア州の無人島でした。
優勝おめでとう
「アメリカ横断ウルトラクイズ」とは、1万人以上も参加する日本国内での予選会を経てアメリカ周辺諸国の各地でクイズを行い、そのクイズに勝ち残ると次の地点に進めるというもの。
その第11回大会に優勝した稲川良夫さんは賞品の無人島を獲得し、クイズ司会者の福留功男アナウンサーとその島に上陸。
そこで少し過ごそうと、クイズに参加してから決勝戦までの1ヶ月間食べられなかったみそ汁を稲川さん自らが調理します。
近くで採った貝を具にして、優勝できた感動と共に貝を噛み締める。とても美味しそうなおみそ汁でした。
10月の雨の中で
そこで使われていたのは、お箸ではなくスプーンでした。
貝の身を取り出した貝殻とカレーライスに使われるような大きさのスプーンを使って味噌を溶かし、それを溶かし切ったところでそのまま「みそスープ」のように口に運びます。
クイズは9月いっぱいの収録なので、優勝賞品の受け取りのためにノバスコシア州に到着したのは10月に入ってから。
カナダの東海岸は10月でも日本よりかなり寒いようで、しかも辿り着いてからずっと雨の中です。
そんな悪天候の中で稲川さんは、みそ汁をスプーンで飲んでいました。
私はおみそ汁をスプーンで飲むところをそこで初めて見たのです。
ケーキは見たことないです
和泉屋「食器・厨房コラム」というサイトによると、スプーンの種類はこんなにたくさんあります。
サービス・テーブル・デザート・フィッシュソース・スープ・ティー・コーヒー・デミタス・アイスクリーム・メロン・イチゴ・グレープフルーツ・ケーキ・ソーダ・ブイヨン・カツカレー
なんと16種類もあります。
結婚式場・学校給食・レストラン・バイキング・厨房でないと見ることができないものが多く、その都度その使い方にドキドキさせられます。
ウルトラクイズで見たのは「テーブルスプーン」だったと思います。
アウトドアにお箸はナンセンス
それを見て以来、みそ汁はスプーンで飲むことが好きになりました。
お椀に口をつけてすするよりも口いっぱいに味が広がります。
そしてネギなどの薬味や貝などの具も、汁と一緒に口に運べるところが嬉しいところです。
これはお箸ではできません。
少しでも早く具と汁で身体を温めたいのです。
日本よりも寒さが厳しい欧米諸国でのスープの味わい方は、理に適っていると言えます。