百戦錬磨で経験豊富な宮坂さんのような年長者が、新しい知識やスキルを学んで若い世代と協力しながら社会に貢献する「モダンエルダー」。
この概念は超高齢社会に突入した日本において極めて重要です。
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モダンエルダーの経験

それは少子高齢化と労働人口の減少が進む中で、彼らの知恵と経験は組織や社会全体の生産性向上に不可欠だからです。
テクノロジーの進化が著しい現代ではデジタルスキルだけでなく、人間ならではの深い洞察力・判断力・共感力がより一層求められます。
モダンエルダーは長年の経験から培ったこれらの能力を最大限に活かしつつ、常に学び続けます。
そうすることで複雑な課題解決やイノベーション創出に多角的な視点から貢献できる「知の源泉」として、その価値を増していきます。
年長者世代からの協働
モダンエルダーの概念では年長者から若い世代への一方的な知識伝達だけではなく、若い世代から年長者への学びも重視されます。
デジタルの知識や新しい働き方など若い世代が持つ知見を年長者が積極的に学ぶことで、互いの強みを活かした相乗効果が生まれます。
これにより、組織全体のイノベーションが促進され、多様な視点と経験が融合することでより強固で創造的なチームが形成されます。
世代を超えた協力体制が組織の競争力を高める上で欠かせません。
周囲の理解と組織的なサポート

モダンエルダーがその能力を最大限に発揮するためには、周囲の理解と組織的なサポートが不可欠です。
若い世代は年長者の経験に敬意を払って積極的に学び、逆に新しい情報を提供する姿勢が求められます。
マネジメント層はモダンエルダーの役割と価値を明確にし、学び直しやスキルアップの機会を提供するとともに、世代間交流の場を創出させます。
心理的安全性が確保された環境で適切な役割と責任を与えることで、モダンエルダーは真に組織のヒーローとして活躍できるでしょう。
人事は俺に相談しろよ

皆さんは「相談役」という役職を見聞きされたことがありますか?
この役職はモダンエルダーに近い存在かと思います。
これが大企業なら社長や会長の経験者が務めるケースが多くあります。
ここ数ヶ月前「グループ会社の社長は辞めないけど、こっちの相談役はやめる」というようなことを言われている方がいらっしゃいました…???
私も現職の時はモダンエルダーの考え方に憧れを抱き、自分もそんな風に期待されたいと思っていました。
今であれば、組織に属している誰もがそうあってほしいとまで思っています。
皆さんの組織では、モダンエルダーの知恵と経験をどのように活用して世代間の協働を促進していますか?
