サラリーマンは給料に所得税が天引き(源泉徴収)されています。
そして、退職すれば退職金にも所得税が計算されます。
昨日の投稿から少し遡ります

高給取りだった頃の宮坂さん
新卒でサラリーマンとなって、ずっと謙虚に働いている宮坂さん。
毎月の給料を受け取る度に「こんなにたくさんもらえるなんて申し訳ない」と思っていました。
だからでしょうか仕事で忙しくもあった宮坂さんは、毎月の給与から引かれている所得税などの金額がいくらなのかは特に気にしていませんでした。
そして確定申告の制度さえ気に留めることはありませんでした。
株でウハウハする前です

サラリーマンを中途退職して、父親の家業だった理容店を継ぐこととなった宮坂さん。
退職直前に色々な書類を提出し、大きな花束を受け取り、たくさんの拍手の中、28年間勤め上げた職場を後にしました。
退職してしばらくすると元勤務先から1通の封書が届きました。
中に入っていた文書には退職金の金額が書いてありましたが、給料にはあったはずの所得税の天引きが今回はありません。
あれっ、最後は納めなくてもいいのか?
本人は特に手続きはありません
- 給与所得
給料からの所得税の天引きは給与所得の発生によるものです。
年末には勤務先企業による年末調整の計算を行われています。
勤務先へ提出する書類を基に正しく計算されていれば、一年間の所得税額の納付はこれで終わりです。
他に収入があるのなら別ですが、今回は確定申告の義務はありません。
宮坂さんは源泉徴収票を受け取り、その年の仕事納めを終えました。
- 退職所得
他方で、退職金の所得税の天引きは退職所得です。
勤続年数が20年を超える場合、
「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」
という式に当てはめた金額を「退職所得控除額」といいます。
宮坂さんは勤続28年ちょうどとした場合、「800万円+70万円×(28年ー20年)」=1360万円。
一定の書類を勤務先に提出した上で、この金額より少ない金額の支給であったならば、退職所得は発生しません。
大企業の役員としてたくさんもらっているなら、退職所得が発生するでしょうね。
宮坂さんは出世はできませんでしたが、腐らずにできることを真面目に勤め上げたのでしょう。

確定申告をしないサラリーマンたちへ
確定申告の機会がないために、自身のその年の税額がよくわからないままという納税者もいるやに聞き及びます。
受け取った(もしくは電子情報で受け取った)源泉徴収票を見ることがなかったら、積極的に調べない限り知る由はないでしょう。
それを危惧してか「サラリーマンにも確定申告をさせるべき」という意見を見聞きしたことがあります。
確定申告書を作成させることで納税者意識を高めようという考え方ですが、私はそうならないことを願っています。
もしそうなると、ずっと確定申告をしたことがなく今後も申告書を提出する予定が無かったサラリーマンまで、税務署が把握・管理しなければならないことになります。
税務署を一企業と考えると、
「人件費」と「納税者意識」
「納税者意識」は数値化できませんが「人件費」はかさむ一方。費用対効果はあまり期待できません。
こちらもご覧ください
ここに書いてあることを大胆に噛み砕きました。
国税庁ホームページ タックスアンサーNo.1400と1420
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1400.htm
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm