隠しておきたいことへの質問や追求をもし受けてしまったら、「NO」と答えた上でなんとかしてそれを正当化しなければなりません。
そして「NO」と言われた相手は、その間違いを正そうとします。
少女宮坂さん 「先週行くって言っていた○○さんとのデートは楽しかった?」
美少女Aさん 「えっ、○○さんとデートになんて行ってないわよ」(本当は行っている)
少女宮坂さん 「そういえば足を大怪我したって言っていたからね」
美少女Aさん 「(あわてて)そうそう、ちょっと怪我していたから…」
少女宮坂さん 「あれっ、そんな話聞いてない!」「嘘ついたでしょー?」
相手に直接的に答えを求めるのではなく、間接的に情報を引き出そうとする行為を「かまをかける」と言います。
驚きと警戒感
かまをかけられた相手はその意図に気づけないと、予想外の質問に対して「え?そうだけど……」とつい無意識に反応して本音が出てしまいます。
しかし突然そのような予想外の質問や発言をされることで、相手は驚いたり警戒したりする可能性があります。
特に相手が「何か意図があるのでは?」と感じた場合、自分の言葉や態度に注意を払うようになります。
「どうしてそんなことを知っているのか?」と驚いたり、情報を隠そうと慎重になります。
質問や発言の意図が明確でない場合、相手は「これってどういう意味?」と考え込みます。
かまをかける側が自然に見せようとしても、不自然さが伝わってしまうと相手は慎重な態度を取るでしょう。
相手は何を言わせようとしているのか?
相手が賢明でかまをかけている意図を察した場合、こちらに「あなたこそ何を探っているの?」と逆質問してくることがあります。
こちらの意図を見抜かれてしまうと、相手からサラッと切り返されてしまいます。
このような場合、かまをかけた側は思った通りに情報を引き出すのが難しくなるでしょう。
相手との関係性
かまをかける場面が日常の軽い会話なのか、緊迫した状況なのかによっても相手の反応は変わります。
リラックスした場面なら相手は冗談として受け取り、軽い気持ちで答えられます。
緊張した場面では相手が慎重になり、無言や回避的な態度を取るでしょう。
かまをかける行為は信頼関係がある場合には効果的に働き、関係が脆弱な場合には逆効果となってしまいます。
同じかまの飯を食う間柄なら
驚きや警戒、本音の漏洩、あるいは意図を見抜かれるなど、さまざまな可能性があります。
これは刑事ドラマの事情聴取でも見かける場面です。
そして税務調査の場でもそれに長けている先輩がいました。
ささいなことでしたが、内部事務を担当していた頃の私にもその先輩からは何度もかまをかけられました。
残念ながら、私からはなかなか言い返すことができずじまい。
その時は腹を立てつつも、自分もそういうことができるようになるべきだと考えさせられる場面でした。
かまをかけられた相手の考えや反応は、その場の状況や二人の関係性に依存します。
相手の反応を読む力やタイミングが、かまをかける技術を成功させる鍵となるでしょう。