先日宮坂さんにこんなメールが届き、「迷惑メール」のボックスに入っていました。こんな内容です。
(件名)御上先生がみんなに言っておきたいこと
(本文)ホッカイロに書かれている「低温やけど注意」は関西弁じゃありません。
おわかりのとおり「このカイロは高温にはなりませんが、注意してくださいね」という意味ではないでしょう。
本文の中にあったリンクのアドレスはクリックしなかったかと聞いたら、バカバカしくて開く気にはならなかったとのこと。このメールは即削除したそうです。
皆さんもこのようなメールのリンクは開かないように気をつけなければなりません。
メール自体を開かないという認識であってもいいでしょう。
何が起こるか、どんなことに巻き込まれるかわかりませんので。
☆一般財団法人 日本データ通信協会(デ協)「迷惑メール相談センター」 https://www.dekyo.or.jp/soudan/contents/news/alert.html
低温やけどの原因

カイロに限らず湯たんぽや電気毛布など、体温より少し高めの温度のものに長時間触れ続けることで発生するものが低温やけどです。
短い時間では「温かくて気持ちがいい」と感じる程度の温度でも、長時間接触することで皮膚の深部にダメージが蓄積されます。
やけどをするしくみ
使い捨てカイロの表面温度は最大で70℃になることがあります。
特に貼るタイプのカイロは肌に密着させるため、熱がこもりやすいのです。
皮膚は長時間にわたって熱が加わるとダメージを受けやすくなります。
例えば44℃では約3〜6時間、50℃では約2〜3分で皮膚の奥深くまで熱が蓄積し、気づかないうちに深いやけどになってしまいます。
皮膚の薄い部分(膝裏、脇の下、太ももの内側など)に低温やけどが多く現れます。
痛みを感じにくいので気づかない

低温やけどは熱湯や火傷のような高温なものとは違い、すぐには強い痛みを感じません。
そのため「温かくて気持ちいい」と思っているうちに皮膚の奥でダメージが進行し、やけどになってしまいます。
もともと糖尿病や神経障害のある方やお酒を飲んで寝てしまった場合も、皮膚の感覚が鈍くなっているため低温やけどに気が付きません。
低温やけどは見た目よりも重症化することがあります。
皮膚の赤み・かゆみ・ヒリヒリ感・水ぶくれなどが現れた場合は、低温やけどの可能性があります。
上のような症状が現れた場合はすぐに使用を中止し、医療機関を受診しましょう。
低温やけどの注意点
衣服の上から使用し、直接肌に当てないようにしましょう。
長時間同じ場所に当て続けないように時々位置を変えましょう。
就寝時にカイロを使用すると、無意識のうちに長時間密着させてしまうことになります。
カイロを当てた部分をガードルやサポーターなどで圧迫すると、血流が阻害されて皮膚の温度が上昇しやすくなります。
長時間同じ姿勢を保つことは血行不良になりますので、血行を良くすべく適度な運動やマッサージを行いましょう。
☆田辺三菱製薬「ヒフノコトサイト」 https://hc.mt-pharma.co.jp/hifunokoto/solution/1864
カイロは暖をとるのに便利ですが、正しい使い方をしないとやけどのリスクがあります。
宮坂さんに届いたメールはとても親切な迷惑メールだったと思います。
皆さんも「低温やけど注意」してください。