とあるラジオ番組で、任天堂ファミリーコンピュータ(ファミコン)のソフト「ドラゴンクエスト」のことに触れていました。
ファミコンは、本体とブラウン管テレビをケーブルでつないで遊ぶものとして1983年に製作されました。
☆任天堂家庭用カセット式ビデオゲーム「フッミリーコンピュータ」(オリジナル) https://www.nintendo.com/jp/famicom/hardware/index.html
☆任天堂ファミリーコンピュータ・ニンテンドークラシックミニ https://www.nintendo.co.jp/clvj/index.html (2018年に発売されましたが現在は生産終了)
説明書を見ているだけでも楽しい

「ドラゴンクエスト」は1986年に発売されたロールプレイングゲームの草分けのような存在です。
このようなゲームのジャンルがまだ浸透していなかったことから、任天堂では利用者に対してとても丁寧親切な内容で作られた取扱説明書を作成していました。
☆ドラゴンクエスト説明書 https://www.nintendo.co.jp/clvj/manuals/pdf/CLV-P-HBBBJ.pdf
まずは経験を踏んでから
ロールプレイングゲームはコンピュータの中でありつつも広い世界を旅する楽しみが得られるため、感情移入がしやすい物語を楽しめます。
ゲームのプレイヤーは主人公とその仲間を操作して、障害として立ちふさがるキャラクターとの戦闘を繰り広げます。
強大な敵を倒したり捕えられた人を助けるという目標を達成していくためには、戦闘の経験値を蓄積してレベルを上げ徐々に行動範囲を広げていかなければなりません。
アイテム選び・能力の成長といったリソースを効率よく管理できれば、ゲームを有利に進められます。
とても広大なゲームの世界

このゲームジャンルでは広い世界で旅をすることになりますので、短時間ではクリアできません。
ドラゴンクエストには「ふっかつのじゅもん」という機能があります。
クリアまでは10〜20時間と言われていましたので、ずっと続けていると当然両親から怒られるでしょう。
当時ゲームをする時間は一日2時間までと推奨されていましたので、良い子は何日もかけて地道に進めていくことになります。
この「ふっかつのじゅもん(復活の呪文)」は翌日に続きを楽しむためのパスワードのようなもので、ファミコン本体の電源を落とす前にゲームの中で表示されるひらがなを書き取っておかなければなりません。
この「ふっかつのじゅもん」についての仕組みについては、ずっと不思議だなと思っていました。
極々簡単な説明でお伝えすると、このように作られていたようです。
「ふっかつのじゅもん」が発行された場所・プレイヤーの名前・レベル・経験値・持ち物・進捗を2進法(0と1)の数字にし、そしてさらに10進法の2桁数字にしてひらがなに変換すると。
そのひらがなの羅列が「じゅもん」となっています。思いついた人はすごい!
☆エンジニア向け情報共有サービスQiita「DQ1のふっかつのじゅもんの仕組みを全解説」 https://qiita.com/musemyuzu/items/eb08f7790df356434e0f
現代なら視力検査のよう

ラジオ番組に投稿していた宮坂さんというリスナーはその当時ブラウン管テレビの画質の悪さに苦しんでいたそうで、テレビの解像度が低いために一部の文字がにじんで判別が難しかったそうです。
例えば「は」と「ほ」、「ぼ」と「ぽ」、「ぬ」と「め」などなど。
一文字でもじゅもんが違うと、昨日のゲームには戻れません。
何か視力検査や小学生の国語の授業を受けているような気持ちになってしまいます。