天皇=元号にあらず(昭和100年)

2019年5月1日、日本は平成から令和へと改元しました。(=令和元年)

この改元は天皇陛下の譲位(生前退位)によるもので、約200年ぶりの出来事でした。

目次

天皇陛下の譲位の意向表明を受けて

 2016年8月に当時の天皇陛下が「象徴」としてのビデオメッセージを公表。

 高齢に伴う公務の負担軽減のための譲位の意向を示されました。

 象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば:象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば(ビデオ)(平成28年8月8日) – 宮内庁

 その意向により、天皇の譲位を可能とする特例法「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が2017年6月に成立。12月に施行されました。

 これにより、天皇陛下の退位と皇太子殿下の即位が正式に決定されました。

「令」の字を使うのも初めて

新元号の選定は、まず複数の有識者から新元号の候補が提出されました。

2019年4月1日、政府は有識者会議を開催し、元号の候補について意見を聴取。

同日のうちに臨時閣議で新元号案が審議され、「令和」が新元号として決定。

当時の菅義偉官房長官からの記者会見で公式に発表されました。

「令和」は、日本の古典『万葉集』から引用されたもので、国書からの引用は初めてのこと。

改元直後のシステムはちょっとドキドキ

 新元号の発表後、各種行政機関や民間企業ではコンピュータシステムや書類の表記を「平成」から「令和」へ改修する作業の他、新天皇の即位を祝う各種行事の準備が行われました。

 これらの手続きを経て、2019年5月1日に新元号「令和」が正式に施行され、日本は新たな時代を迎えました。

☆ブリタニカジャパン「ブログ・コラム」 https://www.britannica.co.jp/blog/gengou/?utm_source=chatgpt.com

2025−1989=36年

 前回の改元で昭和から平成に変わったのがちょうど36年前の1989年1月8日でした。

 昭和天皇が崩御された翌日、当時の小渕官房長官が掲げたあの額縁が映し出されてから36年経ちました。

 そして時は経て、元号が「令和」に変わった当時すごいなと思ったのは、令和と平成を簡単に換算ができるよう30足すか引くかになっていることです。

 「2019年に譲位する」という意向を伝えたのが2016年(平成28年)でした。

 このような公表としたのは、単純にはおよそ3年の準備期間が必要だったためとも言えます。

 しかし、1989年(昭和64年)では崩御翌日にバァーっと決めて「平成」の額縁を掲げることができたのですから、今回でも「急で悪いんだけど、明日から令和ね!」というような改元もできたはずです。

 これは、本当は高齢により公務がお辛かったであろう現在の上皇さまから国民へのお気遣いがここにもあったものと推測できるのです。

 今年を前の元号に換算すると「令和7年+30=平成37年」であり「平成37年+63=昭和100年」です。

 「+30」か「+63」かの違いは大きいですよ。

 それとも皆さんの関心は、西暦と和暦の換算でした?

 今年は令和7年=2025年です。明けましておめでとうございます。

 当分の間「令和+2018=西暦」で覚えてください。

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