「人気店のメニューを食べ尽くす」なんてタイトルをつけて、芸能人がその飲食店に行ってそのメニューに挑戦するというテレビ番組を見たことはありますか?
食べる時間や量に加えて、辛さの度合いで競っているシーンもないでしょうか?
果敢に挑戦しつつも「もう食べきれない!」と言って悔しがる出演者もいれば、驚くことにそれを食べ尽くす出演者もいます。
昔は「TVチャンピオン」という素人さんが出演する番組などで大食いしているところを取り上げられたりしましたが最近はそういった番組はタレントが出演するようになり、もはや珍しくなくなった感があります。
辛い料理は海外にも
辛い食べ物を好む人々は世界中に存在します。
激辛料理に顔を赤くしながらも、なぜか手が止まらない現象は多くの人が経験しています。
一見すれば「痛み」を伴うこの味覚体験が、なぜ多くの人を魅了し続けるのか。
その秘密は私たちの体と心の複雑な反応メカニズムにあります。
丼物やグラタンにも合う


辛味の主成分であるとされるカプサイシンは、口腔内の痛覚受容体を刺激します。
この刺激を脳が危険信号として受け取ると、生体防御反応としてエンドルフィンやドーパミンといった幸せホルモンが分泌されます。
これらの物質は自然な鎮痛効果を持つと同時に快感や満足感をもたらします。
また辛い食べ物の摂取は体温上昇や発汗を促し、運動後のような爽快感を生み出す。
さらに辛さ以外の他の味の複雑な組み合わせが作られると味覚のコントラスト効果を生み、より豊かな味わいの体験へと導きます。
子どもの頃からの慣れ
しかしこの反応には大きな個人差が存在します。
遺伝的要因によりドーパミン(幸せホルモン)受容体の数や感度は人それぞれ異なり、同じ辛さでも得られる快感に差が生じます。
また痛覚閾値の違いや過去の食経験も影響し、辛い食べ物への耐性や嗜好を形成します。
一部の人々にとっては「幸せホルモン」の分泌が少なく、辛い食べ物に魅力を感じない場合もあります。
さらに文化的背景も重要で、辛い食料理が伝統的に根付いた地域では幼少期からの食習慣が嗜好形成に影響しています。
幼少期からの食習慣に恵まれなかった宮坂さんが「自分はとても不幸な人間だ」と弱音を吐いているのは、この幸せホルモンの分泌が少なかったことが原因なのでしょう。
「辛さ」が「幸せ」を呼ぶ

実際に幸せかどうかは置いておいて、私は辛い食べ物が苦手です。
それはどうしてかと言うと、決して幸せを求めていないのではなくすぐに喉が痛くなってゴホゴホとむせてしまうからです。
それを経験して以来、辛いメニューはなるべく避けています。
私と逆に、宮坂さんは辛い食べ物が大好きです。
そんな宮坂さんのような人たちは、無意識のうちにこの複雑なメカニズムを本当は楽しんでいるのかもしれません。
辛さへの病みつきの度合いは一般的には体内で起こる化学反応だけでなく、達成感を生む心理的報酬・文化的背景も絡み合って形成されます。
一口の辛さが引き起こす驚くべき体験は、味覚の冒険の奥深さを宮坂さんのような人々に教えてくれています。
私はお子様向け甘口カレーを一人で食べながら、人生を謳歌して行くことにします。
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