感情を共感する(傾聴の心得)

 相手の感情に自身も共感することでより深いコミュニケーションを成立させることができると、小倉広の著書「すごい傾聴」の中で言われています。

 人はいつも出来事や考えた事ばかりを口にするが、感情はなかなか語られない。

 自分が口にしている言葉は「出来事」なのか「思考」なのか、それとも「感情」か。

 「感情」の部分を取り分ける訓練を重ねて、そのボキャブラリーを増やすことが必要であると。

☆小倉広「すごい傾聴」(ダイヤモンド社) https://www.diamond.co.jp/book/9784478119709.html

目次

傾聴を心がけるために

 話の途中で口を挟まず、相手の話を最後まで聞いてください。

 「次に何を話そうか」と考えるのではなく、相手の言葉に集中することが大切です。

 「うんうん」「なるほど」「それは大変だったね」など、相手の話を受け止めていることを伝えましょう。

 表情を変えたり頷くことを取り入れたりすると、より良いコミュニケーションが取れます。  

 「昨日は疲れた~」との言葉に対して「仕事が忙しくて疲れていたんですね」  というように、相手の言葉をオウム返しのように繰り返すことで、話をしっかり聞いていることを伝えられます。  

話してくれるようになったら

 聴き手の理解が合っているかどうかは慎重かつ謙虚に確認します。

 話を聞いてすぐに「こうしたらいいよ」「それは間違っているよ」とアドバイスするのではなく、まずは相手の気持ちを受け止めることが重要です。

 「どうしたらいいと思ってる?」と問いかけ、相手の考えを引き出すのも有効です。  

 無理に会話をつなげようとせず、相手が考える時間を尊重しましょう。

 沈黙を恐れなくてもいいのです。

 その沈黙の後に相手が本音を話し出してくれますから。  

 本音が引き出せたら共感の言葉を使ってください。

 「それは嬉しかったんですね」「悲しかったんですね」とこちらから気持ちを言葉にして確認すると、相手は安心します。

 事実だけでなく相手がどう感じているのかを理解しようとする姿勢が大切です。

できるだけ多く感情のストックを

 冒頭で紹介した著書「すごい傾聴」には人の感情の種類がたくさん挙げられており、以下の6つを代表的な感情としています。

 「喜び」「悲しみ」「怒り」「驚き」「恐れ」「嫌悪」

 さらにカリフォルニア大学バークレー校で研究されたとされる27種類も紹介しています。

敬服 崇拝 称賛 娯楽 焦慮 畏敬 当惑 飽き 冷静 困惑 渇望 嫌悪 苦しみ 夢中 嫉妬 興奮 恐れ 痛恨 面白さ 喜び 懐旧 ロマンチック 悲しみ 好感 性欲 同情 満足

 そして、著者のストックは他にもこれだけあるようです。

ドキドキ 自信 落ち着き 安心 心地よい 期待 憧れ うらやましい 落胆 疑い うんざり もどかしい 傷つく 気がかり 絶望 途方に暮れる 気が進まない

 自身の中でこれら多くのストックができるようになれば、話し手とのきめ細かい共感が強く得られるようになるでしょう。

何度も届く「今の気分はどうですか?」の通知

 iPhoneの純正アプリ「ヘルスケア」の中にある「心の状態」にも感情の種類がたくさんあります。

 最初に快適か不快かを選択した後、どんな感情を持ったのかと影響を受けたものはどれかを選ぶようになっています。

 多少面倒くさいような気もしますが、先に述べたような訓練のためと思ったら私には必要な著書とアプリだと思っています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次