最近いろいろな熊が注目されています。
つい最近までとても暑かったはずの夏場から熊が人を襲うという事件が北日本から頻発し、さまざまな地域で発生しています。
東京都内といえども西部は山あいであり、テレビで見る限りいつ熊に出会ってもおかしくないところもあります。
☆東京都環境局「東京のツキノワグマ」 https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/bear/tokyos
熊本にも悪い熊が出没

そんな中で、こちらの熊も注目されています。
熊本県警察にて特殊詐欺防止を啓発する「ワルモン」というキャラクターが発表されました。
以前から人気のある熊本県のキャラクター「くまモン」と共演しつつ、無関係な立場として特殊詐欺の手口を自慢しているとのこと。
2体をよく見比べると、くまモンの顔がポヤーンとしていることも相まってワルモンの顔が本当に悪そうで怖いです。
☆Yahooニュース「詐欺師?熊本でワルモン誕生」 https://news.yahoo.co.jp/articles/3c4ab0875e0a587956ea38377508dd32c3aae038
あめが降ってきたぞ!


「くまモン」はよくアクセントを間違われます。
「モン」は「者」の意味であり、「偽者(にせもの)」や「曲者(くせもの)」のように「者」のほうを高く発音するのが正しいアクセントです。
ところで「くまモン」でなくても、言葉にはアクセントを間違えると意味も変わってしまうことがあります。
これらは「同音異義語」と呼ばれ、地域差などがあるものの日常会話で頻繁に用いられています。
「あめ」
頭高型(初めが高く、終わりが低い) →雨(天候)
尾高型(初めが低く、終わりが高い) →飴(お菓子)
「はし」
頭高型 →(食事に使う)箸
尾高型 →(川などに架かる)橋、端(終わりの意)
「かき」
頭高型 →牡蠣(貝類)
尾高型 →柿(果物)
「いる」
頭高型 →(弓で)射る
尾高型 →居る(存在)、要る(必要)
音の高低も言語の一部

中国語は日本語よりもさらに体系的かつ決定的に「音の高低」で意味を区別する言語であり、その重要性は中国語のほうがはるかに高いと言えます。
日本語のアクセントに相当するものは、標準的な中国語(普通話)では「四声(しせい)」と呼ばれる声調(音の高低パターン)が、単語に対してではなく一音ごとにあります。
発音を高い音程で保つ「第一声」
低い音程から高くする「第二声」
低い音程を保つ「第三声」
高い音程から低くする「第四声」
これに加えて、音程を気にせず軽く発音する「軽声」もあります。
合計5つのその役割が単語の意味を区別している点では、日本語の「頭高型」と「尾高型」というアクセントにも通じると考えられます。
あったまデッカデーカ、かーおもデッカデーカ♬
「ワルモン」「くまモン」は初めが低くて終わりが高い尾高型。
「ホルモン」「寺門ジモン(ダチョウ倶楽部)」は逆の頭高型。
「者」の意味でなければ頭高型だと覚えてよさそうです。
実際に漢字で書いてその意味を確認すれば、きっと間違えずに発音できるでしょう。これが話し言葉だと区別がとても難しくなります。
ちなみに、熊ではなく猫型ロボット「ドラえもん」は「ド」だけが低くて「ラえもん」を高く発音すると思いきや、本人だけは「ぼくドラえもーん」と頭高型で自己紹介。
これを演じていた大山のぶ代さんの一周忌が先月29日でした。ご冥福をお祈りいたします。
☆山陽新聞「大山のぶ代さんを偲ぶ会がしめやかに」 https://www.sanyonews.jp/article/1801233?kw=%E7%A6%8F%E7%A5%8F