いつかのテレビ番組で、新潟県柏崎市にある中華料理と定食のお店「萬来(ばんらい)」というお店が紹介されていました。
ちなみに、アイキャッチ画像の店舗とは無関係です。
大量の具材全てを覆うルー

メニューは中華料理の他にカレーライス・カツ丼その他一品料理があり、地元でもお腹いっぱいになれると評判のお店です。
普通盛りのカツカレーでもごはんはお茶碗で4〜5杯分もよそうという量なのに、さらに注目されているのはカツカレー大盛り1,500円。
お店のメニューとして盛りに盛られている特大のカツカレーがテレビに映し出され、その大きさに私はとても驚かされました。下のリンクにもありますので、ぜひご覧になってください。
☆新潟日報「おごせ綾さん食べある記」 https://www.niigata-nippo.co.jp/nf/feature/niigata-areasolution/kashiwazaki/series3-01.html
なぜこんな大盛りを出すことに?
創業した1973年から1年半ほど経ったころにお店の主人だった隼人さんが入院。それまでお店を手伝っていた妻のアツ子さんが厨房を任されます。
アツ子さんは元々調理には関わっておらず、その熟練はありませんでした。
そのときにアツ子さんは「料理の腕で父ちゃんに及ばない分、量でお客さんに満足してもらおう」と思い、料理の量を増やし始めたのが大盛りの始まりです。
味よりも量を増やすことによって常連客をつなぎ止めようと考えたのです。
それが常連客に知れ渡るや否や、新たな来店客も大盛りへの好奇心を煽られて知名度が上昇。
だんだんと地元の新聞やテレビなど多方面で取り上げられていきました。
大盛りメニューは隼人さんが復帰してからもそのまま継続されます。
「一度増やしたものは戻せない」というアツ子さんの性分もあって、盛りの良さがお店の看板のひとつになっていきました。
なぜ大盛りに惹かれるのか?

人は本能的に、お腹いっぱいになると安心します。
狩猟採集の時代には食べ物がいつ手に入るか分からず、食べられるときにたくさん食べておくのが生存戦略でした。
その名残が現代にもあり、大盛りには満腹と安心を約束してくれるイメージがあるのです。
加えて、同じ値段でも量が多い物には「コスパがいい」と感じます。
特に飲食においては「味+ボリューム=満足感」となりやすいため、大盛り料理は魅力的に映ります。
ゔー、食べ過ぎた

宮坂さんが住む近所の蕎麦屋さんに「ヤング定食」というメニューがあります。
「蕎麦屋の定食なら食べ切れるだろう」「見た目も大した量ではない」と思い、宮坂さんは調子に乗ってそれを注文してしまいました。
数十分後、お店を出る際「自分はもうヤングじゃないんだ…」と後悔したとのこと。
冒頭に取り上げた柏崎市の「萬来」には、普通盛りを完食できた人しか大盛りを注文できないというルールがあります。
体調や空腹具合の他、仲間とシェアする食べ方も考えてから注文しましょう。
挑戦心もそそられるでしょうが、自分の胃袋を甘く見ないよう無理はしないようにしてください。