昨日の揮発油税のことを考察していたら、プラスチックは原油から作られるのにどうして揮発油税が課税されていないのかと疑問に思いました。
世にあふれているはずのプラスチック製品を購入するときに、購入する皆さんに対して揮発油税相当額の転嫁がされているなんて話は聞いたことが無いはずです。
ですが、揮発油税法の原則どおりで考えると、水との比重である「温度15度において0.8017を超えない比重を有する炭化水素油」という基準に当てはまり課税の対象となってしまうのです。
目次
プラスチックができるまで
下の「石油化学工業協会」のホームページを短く説明すると、
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原油は国内の石油化学コンビナートに輸入されます。
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揮発油税の対象となるガソリンなどに区分された内のひとつである「ナフサ」が作り出されます。
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さらに分解して基礎製品として「エチレン」や「プロピレン」などの石油化学製品に分類されます。
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「重合」という化学反応によってプラスチックの一種である「ポリエチレン」が作られます
この3で出てきた「エチレン」や「プロピレン」が、法令によって揮発油税免除となっているのです。
https://www.jpca.or.jp/studies/junior/tour01.html 石油化学製品はこうしてつくる|石油化学工業協会
租税特別措置法施行令第47条一号
租税特別措置法第89条の2
揮発油税法第5条第1項
ちなみにこの「講本」は職員の研修のために作られているものですが、国税庁のホームページでも公開されています。
読むにはとっても覚悟が必要な代物ですが、私はまぁ…、まぁまぁぼちぼちね。
のぞみだがらって寝ててちゃダメ
山陽新幹線の徳山駅周辺では新幹線の車内から「周南コンビナート」が見えます。
そこにも石油精製工場があります。きっとナフサやエチレンが作られているのでしょう。
夜に通ると、揮発油税のことなんてどうでもよくなるきれいな夜景が見られます。