もう6年以上前の話題を今朝目にしました。
理想の夫婦とも言われていた及川光博さんと檀れいさんの離婚が報道された時の記事です。
今でもよく見聞きし、顔もすぐ思い出せるほどの有名人。お二人の名前を見ただけで興味が向いたのです。

離婚の原因は「ゆとり」

当人達は離婚の理由をゆとりであると言っています。
離婚報告のコメントによると、互いが仕事に集中するあまりに時間的にも精神的にもゆとりが持てなくなってしまったとのこと。
及川さんは歌手としても俳優としても人気を博しており、檀さんもまた女優として高い評価を得ているだけにおそらくどちらも多忙だったでしょう。
その意味では時間的ゆとりがないのは致し方ありません。
完璧主義とゆとりの関係

及川さんは自身のことを「長所は理想主義で、短所は完璧主義」と語っていました。
ファンを楽しませることを理想に表現されるステージパフォーマンスはこうした完璧主義だからこそできていたのかもしれませんが、ゆとりを失ったことで柔軟な考えや姿勢を持っていると感じられる状態になれなくなってしまったのかもしれません。
「キリッとしていないミッチーではダメだ」とその完璧なイメージを維持するために日々生活していたのだとすれば、ゆとりは失いがちだったでしょう。
大量の情報でゆとりが奪われる

久留米大学心理学科の富田真弓准教授によると、現代は忙しく時間に追われていると感じやすい時代と言えるようです。
時間内に処理しなければならない情報量が増大してくると、たえず時間に追われているという実感が支配的になります。
そう感じるのは、体験する時間と客観的な時間経過との間に大きな違いが生じているからであると。
☆九州大学附属図書館「An attempt to make the scale to measure ‘yutori of mind’(心のゆとり感尺度の作成の試み)」 https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_detail_md/?reqCode=fromlist&lang=1&amode=MD100000&bibid=15730&opkey=B174882963085948&start=1&listnum=1&place=&totalnum=7&list_disp=20&list_sort=0
ゆとりを持つためには
離婚原因を探る報道の中には介護問題を取り上げているものもありました。
仕事が多忙なだけに「ライフイベント」を客観的に見据える余裕を持てなかったという解釈もできるかもしれません。
有名人でも夫婦でもどんな立場であっても、生活にゆとりがなければ続けていきたいとする物事を長続きさせることが難しくなります。
時間に追われるのではなく主体性を持って情報や生き方の取捨選択をしていくことで、ゆとりが生まれます。
理想の夫婦とも言われた及川・檀夫妻の離婚コメントや富田真弓准教授の論文を通じて、ゆとりを持つにはどうしたらいいのかを絶えず考えていたいものです。