何年も前のコラムを見ていたら、スマートフォンの脳への影響を述べる文章がありました。
「スマホ依存症」という言葉は何年も前から言われるようになりましたが、その対応策として「画面をモノクロにする」というものが紹介されています。
皆さんはこの策に効果があると思いますか?
☆朝日新聞コラム「天声人語」 https://digital.asahi.com/articles/DA3S14807875.html?iref=pc_rensai_long_61_article
☆紀伊国屋書店「スマホ脳」 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784106108822
色彩の鮮やかさは宣伝文句に

私たちがスマホで目にする鮮やかな色もひとつの情報です。
これが脳にインプットされて感情や行動に大きな影響を与えています。
例えば赤色を見れば興奮や注意を引き起こし、青色は落ち着きや信頼感を誘います。
ECサイトではより購買意欲を掻き立てたり、SNSの中でも見る人を感動や興奮をさせる配色が設計されています。
これは現実の世界でも広告やイベントで目を引くために様々な色が使われ、こうした色彩によって人間の行動心理が動かされていきます。
色による注意の引きつけを減らす

カラー画面は、アプリのアイコンや通知が目を引きやすいように設計されています。
特にこれがSNSやゲームの中であれば色や動きで報酬刺激(ドーパミン)の回路を刺激します。
このように色鮮やかなスマホ画面は私たちを興奮させてストレスや疲労を引き起こし、集中力や睡眠の質を低下させていきます。
その画面をあえてモノクロにすることで視覚的な誘惑を減らすことができ、無意識にアプリを開く回数が減っていくでしょう。
するとドーパミンは鈍くなり、過剰な使用を抑える助けになります。
そして夜間のスマホ使用がもたらす睡眠妨害も軽減でき、作業や読書に集中しやすくなります。
設定の方法
☆iPhoneの場合
・設定アプリを開く
・「アクセシビリティ」「画面表示とテキストサイズ」を選択
・「カラーフィルタ」をオンにし「グレイスケール」を選択
☆Androidの場合
・設定アプリを開く
・「ユーザー補助」「色補正」を選択して、これをオンにする
この機能は色の情報を変換して、色覚障がいのある人が見やすい画面に切り替えることもできます。
ぜひご自身のスマホでも
スマホの使用時間が極端に長い場合は別の原因も考えられ、設定をモノクロにしても根本的な解決にはならないこともあります。
というわけで私のスマホではなく、すでに依存症に罹っている宮坂さんのiPhone12をあえて実験台にしてみました。上の通り「設定アプリ」から「アクセシビリティ」を選択しています。



第一印象としてはとても新鮮で、清々しい気持ちになります。
スマートフォンの画面をモノクロにすることで、脳への刺激をある程度減らす効果があるでしょう。
そう言うとなんだか効果があるような気がしてきましたので、私のスマホでもやってみようかな?