2023年1月、当時のニュージーランドの首相であったジャシンダ・アーダーン氏が任期途中で辞任しました。
アーダーン氏は災害やテロ事件への対応にあたっては、その被害者や被災者にとても寄り添う姿勢を見せてきました。
そんな首相として最後の演説に立った24日の集会では「多数の市民が私に愛と思いやり、そして優しさを示してくれた」と感謝の言葉を贈っています。
☆朝日新聞「NZアーダーン首相が正式に辞任」 https://digital.asahi.com/articles/ASR1T2VNKR1TUHBI009.html
在任中には出産休暇や育児休暇も取得

アーダーン氏は2017年に37歳で当時世界最年少の女性首相に就任。
その1年後には長女を出産。
選挙で選ばれた国のトップが在任中に出産するのは、1990年のパキスタンのベナジル・ブット元首相以来2回目でした。
☆イギリスBBC NEWS JAPAN「アーダーンNZ首相、2月辞任を表明」 https://www.bbc.com/japanese/64327199
自分の将来を考えて
辞任の理由について「国を率いるために必要な余力が底をついた」としています。
前年の夏季休暇期間中、アーダーン氏はまず自分の将来について考える時間を作りました。
これからも首相を続けるために必要なものを見つけたいと考えましたが、どうしてもそれが見つかりません。
そんな自分がこのまま続けるのはニュージーランドのためにならないと思ったそうです。
追われなくてもそこが引き際

個人の身近な場面でも、当初の自信や思い入れが強ければ強いほど続けてきたことをやめてしまうことはとても勇気が要ります。
あなたが辞めて去っていくことは、何かを始めたり続けようとする時ほどは歓迎されません。
「来る者拒まず、去る者追わず」の考え方です。
自身の辞任の影響について、アーダーン氏は間違いなく人々の噂を聞いていることでしょう。
それでも決断するのは彼女自身です。
これまで続けてきたことがあなたの心に響かなくなったらそれは「もう十分だよ」というサインです。彼女がそうしたように。
次に向かうべきことと、そのためには犠牲をいとわないと思える行動に取りかかりましょう。
☆Forbes JAPAN「自らの引き際を知るということ」 https://forbesjapan.com/articles/detail/60553/page2
アーダーン氏からの期待

「親切な人間は同時に強くなれる」
「共感力とともに決断力も持てる」
「楽観的であっても集中力は持てる」
その信念をニュージーランドの人たちに託すと、アーダーン氏は期待しています。
ただ「去る」や「逃げる」のではありません。
次に向かうべき行動は誰にでも必ずあります。