受験のタイパ

 タイムパフォーマンス(以下「タイパ」)が重視されるようになってからもう何年も経ってはいますが、大学入試でもその現象が起こっているという記事がありました。

 少子化で志望者が減少する中、タイパを重視する「Z世代」受験生の積極的な獲得をねらっている大学の記事です。

☆R5.1.14付虚構新聞「リスニングも倍速で」 https://kyoko-np.net/2023011401.html (この記事は嘘です)

目次

とある大学の入試制度改革

 タイパを改善するために、まずは試験内容を変更します。

 英語のリスニング問題は倍速で放送。

 国語では論説文・物語文とも原著の要点を200字程度にまとめたものを受験生に読ませ、その内容を問う問題に。

 そして、試験時間中は会場に設置された監視カメラで受験生と解答用紙を撮影。

 試験終了前であってもあらかじめ設定された合格点に達した時点で合格、「こいつはダメだ」とその得点に届かないことが確定した場合は不合格と判定されます。

 受験生への合格発表もその日のうちに行います。

社会人が見られるのはひととなり

 一端は、そんなにおかしなことを言っているとは思えません。

 Z世代よりも上の世代である社会人が受ける大学や就職・資格試験に、古典や微分積分は出てきません。

 社会人向けの大学院入試や編入試験では英語・小論文・面接が主であり、公務員試験や民間企業の採用試験でも時事問題・論理的思考・SPIのような基礎的能力を必要とする実務に直結する内容が出題されます。

 ただし社会人試験で論理的思考力や文章読解力が求められているということは、受験勉強で鍛えた基礎力も必然的に要求されているのかもしれません。

タイパの悪い古典と数学

「古典や漢文を覚えて何の役に立つのか?」
「こんな難しい数学、社会に出ても使わないだろうのに…」
「役に立たない勉強をするのはタイパが悪い」

 受験生なら一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

 たしかに古典の単語や微分積分をそのまま使う場面は少ないかもしれません。

 でも、受験勉強が無駄かどうかは捉え方によります。

 受験勉強をしてこそ、知識の暗記よりも思考する力や継続する力が身に付きます。

 その科目が実生活で使われないものでも、計画を立ててコツコツ努力する力や膨大な情報を整理して覚えるスキルは社会に出てからも意外と役立つことがあります。

 例えば、税理士試験などの資格勉強でも同じように地道な暗記や計算が必要ですし、他の仕事でも論理的思考や問題を解決させる力は大事なスキルです。

入学してからのタイパ

 そんな理屈よりも、受験生はとにかくこの勉強から早く解放されたいと思うもの。

 もし受験の意味を見出せなくなると勉強が辛くなってしまうでしょう。

 そんなときは今やっている勉強がどう役立つかを考えるよりも、この受験を突破した先に何が待っているかに目を向けることもいいかと思います。

 今勉強している内容が将来に役立つかではなく憧れの大学生活ややりたい仕事への一歩など、合格した先に何が待っているのかを頭の中に描くことがオススメです。

 やりたいことを頭に描くことを「タイパが悪い」なんて誰も思いませんよね?

 意外と受験勉強が終わって大学に入学したら、タイパ良く古典の研究に進みたくなったりして?

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