今年2025年6月30日をもって、松山観光港と小倉港間のフェリー航路が廃止されます。
大型船でしたので車ごと乗り込めるカーフェリーとして利用する人が多かったでしょう。
しかし2020年以降の新型コロナウイルスの影響により、旅客及びトラックの乗船が大幅に減少。
それに加えて船舶燃料油価格の高騰や船舶の老朽化により、これ以上の運航継続は困難と判断したとのこと。
松山といえば、まず思い出すのが道後温泉。
温泉があるというだけでも注目してしまいますが、ここは「道後温泉本館」という施設があります。
一度だけ夜行バスに乗って、朝6時前に「道後温泉本館前」バス停に到着。
朝風呂に入りに行ったことを思い出します。
ただでさえ夜行バス降車後の朝風呂はうれしいのに、とても気持ちよかったものです。
(現在の夜行バス福岡~松山線は道後温泉本館の前には停車しません)
外観

道後温泉は3000年の歴史を持つと言われる日本最古の温泉です。
そのシンボルである「道後温泉本館」は、明治時代に建てられた木造三層楼の建物で、国の重要文化財にも指定されています。
その堂々とした佇まいはまるでジブリ映画「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋のようだと評判です。
屋根の上にある「振鷺閣(しんろかく)」という赤いギヤマン張りの塔も特徴的で、朝6時・正午・夕方18時の1日3回に太鼓が打ち鳴らされ、道後温泉街に時を知らせます。
内部の装飾など細部にまでこだわった建築美は、見る人を魅了します。
☆松山市ホームページ「道後温泉本館」 https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kanko/kankoguide/kankomeisho/dogoonsen/honkan/gaikan.html
本館自慢の浴室
道後温泉本館には、「神の湯」と「霊の湯」という2種類の温泉があります
*神の湯
比較的リーズナブルに楽しめる、道後温泉のメインとなる浴場です。
開放的な雰囲気で、地元の人たちにも親しまれています。
*霊の湯
最高級の花崗岩や大理石が使われており、少し贅沢な気分を味わいたい方におすすめの落ち着いた雰囲気の浴場です。
入浴後のお楽しみ

道後温泉本館は入浴するだけではなく、見学も楽しめます。
明治時代当時の建築技術や装飾の素晴らしさに感動する他、夏目漱石の小説「坊っちゃん」に登場する「坊ちゃんの間」は、小説の世界観を感じることができます。
皇室専用の浴室「又新殿(ゆうしんでん)」を見学できるコースもあります。
一般国民は入ることができない貴重な空間です。
そして見学よりも先に出される風呂あがりのお茶とお茶請けの一六タルトがまた格別に嬉しかったです。
営業開始は朝6時から
NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」では収録に使われました。
主人公の秋山真之とその父である秋山久敬の二人が神の湯に浸かって話をするシーンを、本木雅弘と伊東四朗が演じていました。
私も入ってみようとしたら、浴槽が予想以上に深かったのです。
まっすぐ立っていても鼻まで浸かってしまって、苦しくもあり気持ちいい湯加減でもありました。
夜行バスを利用すれば新宿・横浜・名古屋・大阪各地から、本館の目の前で降りてすぐに朝風呂に入れます。
ぜひ行ってみてください。
☆NHK松山放送局「坂の上の雲・ロケ地マップ」 https://www.nhk.or.jp/matsuyama/sakanoue/location/#dogoonsen
