これまでの4回は税金の滞納処分として差し押さえた財産を売却する手段としてのオークション品をお伝えしてきましたが、今回はもともと自治体が所有していた財産のオークションです。
個人や民間企業と同じで、新品を導入したり人員を削減したことで不要となったものが出品されています。
売却方法は公売とほぼ同様で、せり(競り売り)や2日以上の期間入札などによって行われています。
公有財産売却で落札された物件の売払代金は、これを実施した行政機関の歳入になります。
今回は2月4日が参加申し込みの期限となっているものを紹介します。
黒電話(兵庫県加東市より出品)

https://kankocho.jp/items/47752
高さ:12cm、奥行:22cm、幅:15cm
使用、経年劣化による小さなキズ、汚れあり
取得時期は不明
動作確認未了
黒電話の中でも多く使用されていたのが「600形自動式卓上電話機」で、いくつものメーカーが日本電電公社(現:NTT)の委託を受けて製造していました。
長らく日本の電話の代名詞だった黒電話は、特に1985年の通信自由化まで多くの人々がこの電話機で通話を行っていました。
「50年持つように」を合い言葉として作られてから実際に50年以上経った今も使えるものが多いほどの頑丈さで、当時の貴重な通信手段を支えてきました。
☆株式会社オプテージ「マイネ王」スタッフブログ https://king.mineo.jp/staff_blogs/1580
30年以上前の雑誌記事には当時の黒電話の人気ぶりが伝えられました。
ある店舗では平均すると一日1個、引っ越しシーズンなどの時期によっては5個が売れていたとのこと。
これこそまさしくアンティーク品。
入札保証金10円 見積価額(最低入札額)100円
皆さんならおいくらで入札されますか?
参加申し込みは令和7年2月4日14時までです。
旅客船(愛知県西尾市より出品)

https://kankocho.jp/items/50097
総トン数:19トン
全長:19.60m
全幅:4.50m
旅客定員:113名
進水年月日:平成13年3月16日
次期検査期日:令和7年7月25日
新しい船を就航したことによる売却
令和6年11月4日まで西尾市の一色港と佐久島を繋ぐ定期船として使用
船舶の状態は西尾市職員の目視によるもの
外観観察会の参加を推奨
参加をしない場合はホームページに掲載している写真などの閲覧により確認をしたものとみなす
佐久島の面積は173ヘクタールで東京ディズニーランドの約3.5倍。
海岸線の長さは約11.4キロメートル。
2020年4月1日現在、人口は196人(65歳以上は108人)。
島の80%以上が里山で、豊かな自然と昔ながらの懐かしい集落の風景が見られます。
信号機もコンビニもなく、ゆったりとした時間が流れるこの島には「アート」「自然」「グルメ」の3つの魅力があります。
入札保証金140,000円 見積価額(最低入札額)1,400,000円
皆さんならおいくらで入札されますか?
参加申し込みは令和7年2月4日14時までです。
申し込む前の手順
物件を買うためには、まず最初に新規登録が必要です。
メールアドレスとパスワードを設定した後に交付される「会員識別番号」を取得してください。
この会員識別番号は参加申し込みの時に使用します。
https://help.kankocho.jp/knowledge/help030
馬車の客車部分も何かに使えそう
今回はもともと自治体が所有していた財産のオークションです。
新品を導入したり人員を削減したことで不要となったものが出品されています。
よって以前の所有者(税金の滞納者)とのトラブルの可能性は無いため、公売物件よりも安心です。
土地や建物の他にははしご車や移動図書館もありました。公有財産もさまざまですよ。
これらは以前のような使い方だけではなく、まったく違った使い方もあるかもしれません。