ニワトリが先か?それとも卵が先か?

 純粋無垢な高校生の宮坂少年が本気で悩んでいます。

 夜も眠れないとまで言います。

 何に悩んでいるのかと聞いてみると「親子丼のひと口目は鶏肉が先か?卵が先か?それが問題だ」と。

 私は「それを言うならニワトリが…」と言葉を返そうとしましたが、明らかにお腹を空かせている表情をしていたので、わざとらしい笑みを見せながら諦めました。

 この問い(決して親子丼のことではありません)は古代ギリシャの哲学者たちも議論したほどに、長い間人々を悩ませてきた疑問です。

目次

卵が先に決まってるでしょ!

こんな鳥だったかも?

 生命は進化を通じて形作られてきており、現代の生物学ではニワトリも他の生命と同様に進化をした結果であると考えられています。

 最初の「ニワトリ」と呼べる鳥が生まれたのは、その親はニワトリとは異なる種類の鳥だったはずです。

 それが遺伝子変異によってこれまでどおりではない新たな種(最初のニワトリ)が卵の中で作られたと考えられます。

 現代の科学的知識を活用したせいで「卵が先である」という、身も蓋も無くつまらない答えを導き出してしまいました。

卵の定義

 ここで「卵」の定義が重要です。

 「ニワトリの卵」とはニワトリが産んだ卵なのか、それともニワトリが生まれてくる卵なのか?

 もし「ニワトリを産んだ卵」と定義すれば、最初のニワトリはニワトリではない親から生まれているため、卵が先になります。

 その一方で「ニワトリが産んだ卵」と定義すれば、ニワトリが先です。

哲学的な観点

 この問いは哲学的には「因果関係の循環」を考える一つの例として扱われます。

 因果関係の視点から見るとニワトリと卵は互いに依存して存在しているのですから、どちらが先かを明確に区別するのは難しいと言われます。

 どのようにして始まりが生まれるのかという、普遍的なテーマを象徴している問題です。

 「始まり」とはどのような条件下で生じるのか?

 これを考えることで、生命の起源や宇宙の成り立ちにまで思考を巡らせることができるのです。

 哲学的な視点からこの問いを考えることで、物事の因果関係や始まりについて深く考えるきっかけになります。

科学と哲学が導く答えは?

 試しに私も考えてみました。

 極端な仮説を立てるとして、どちらかが地面や海面からフッと湧いて出てきたとすればどちらの可能性が高いのだろうかと。

 結局のところ「ニワトリが先か卵が先か?」という問いは、科学と哲学の交差点で私たちの好奇心を刺激し続けています。

 このような多角的な考察が、この問題の魅力をさらに高めていると言えるでしょう。

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